教えることの原点
- 塾長
- 2018年4月16日
- 読了時間: 4分
先日、元生徒(現在35)とご飯を食べに行ったのですが、
その時、とても嬉しいことがありました。
彼と会うのは18年ぶり。
自然と、その当時の授業の話になりました。
『実は先生との初めての授業のこと今でも覚えてるんですよ』
この言葉を聞いて私は鳥肌が立ちました。
20年以上前の授業をもちろん覚えていてくれとこと自体、
もちろん嬉しいです。
しかし鳥肌が立ったのはそれだけが原因ではありません。
実は私もこの授業のことを『はっきりと』覚えているのです。
数学の授業。
文面で表すのが難しいのですが、
-1の( )のある2乗と( )のない2乗の違いの話でした。
覚えればいいことだよ、とは言わず、その理由を説明したのです。
その時、この子がそのことでものすごく納得してくれた感覚。
これが、感触として私の中でしっかりと残っている授業でした。
『今までどんな先生にあたっても、「どうして」って聞いても、
これは当たり前のことだから覚えなさい、っていうだけだった。
そういうものと思っていた。
それが、これはこういうことなんだと説明してくれた。
多分あれがなかったら理系には進んでなかったんですよね。』
飲みながら彼はそう言ってくれました。
私も実は丸覚えの学習が大嫌い。
何でこうなるのか、ということをとても気にしていた子供で、
納得がいけば進められるけれど、
納得できないで丸覚えするのは嫌いでした。
自分がそんな感じだったので、
生徒にはそんな納得できない思いはさせられない。
私みたいに納得出来たらちゃんとやる人間だってたくさんいるんだから、
という気持ちでいました。
塾の講師になった時、
そのためには自分がしっかりと学習の意味を理解して伝えてあげなくてはいけないんだ。そう思っていました。
彼の数学の授業。
私はそう思いながら問題の理由を説明したのです。
それはもしかすると普通の人にとっては単純に覚えればいいだけのことかもしれません。も、納得しなければ進めない子(自分を含む)にとっては大きなことなのです。
それが私自身も生徒に対して初めて出来た授業。だから私もはっきりと覚えているのです。
その感覚が自分だけのものでなく、
20年以上もお互いの中に強く印象づいて残っていたことは、
もう本当に言葉にならない嬉しさです。
彼がぱっと拓(ひら)けた感覚。
それと同時に私の中でも何かが拓けた感覚。
これはそれ以後の私の教えるスタイルに大きな影響を及ぼしています。 私が今、塾で目指しているものも、あの時から寸分も変わっていません。
生徒の納得感。
これによって生徒の目の前を拓きたいのです。
あれから20年以上をかけて、
勉強のことについて多くのことの理由を説明できるようなりました。
より多くの納得感を、生徒に感じてもらえることが出来ると思います。
もちろん、勉強の中には丸覚えをしなければいけない場面もあることも、
長年教えている中で知っています。
繰り返しやらないと身に付かないこともあります。
でも、そうした丸覚えのこと、繰り返しやらないと身に付かないことに関しても、それ以外の部分で確かな納得感があれば、かなり違うのです。
いつもしっかりと理由を説明して納得感を与えてくれる先生が、
「ここは覚えるしかない」というんだから、この部分は本当に丸覚えをしなくてはならないんだ。
そう思ってもらうことにも繋がるからです。
私は塾をやっていますが、今でも勉強そのものは好きではありません。
でも、理由を納得できた時の、目の前が拓けたときの感覚。
これは大好きです。
そして勉強の中にはこのチャンスが沢山あることを知っています。
勉強そのものを好きになって欲しいとは思いません。
ただ、分かって目の前が拓ける、ぱっと明るくなる、
その感覚は味わってほしいのです。
勉強なんてつまらん!
塾なんて嫌い!
納得できないこと大嫌い!
何で覚えなきゃいけないの!
井田個別ではそんな子供大歓迎です!
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