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塾の本質のお話(ビッグモーターの件)


後半、塾選びに関わることで重要なことが書いているので、

興味のある方は読んでください。



塾の持つ本質については

保護者様の大事な生徒さんを預ける場所を選ぶにあたり、

本来は第一に考えるべきことだと私は考えています。


私は色々な塾を見てきているので

表では良いことばかりでも

裏では売り上げのことばかり

という塾もたくさんあることを知っていて、

広告でうたっていることを

本当の意味での塾の運営理念としているところは

どれくらいあるのだろうと

思ってしまいます。


しかし、

そんな塾の本質というのは、

外から見ていれば、

本当に分かりづらく、

コラム『退塾規約に見る塾の本質』で書かせてもらっている通り、

(この記事が一番読まれているので、皆様の興味のある所なのだと思います)

退塾時の対応でようやく塾の本質に気付く

なんてことも多いわけです。


話は飛びますが、

最近ビッグモーターのニュースが大きな話題です。


私が今、塾の本質などという記事を改めて書こうと思った背景も

このニュースを見たからなのですが、

いわゆる企業の本質という意味では

非常に興味深いところです。


仮にこれが自動車の話ではなく

塾の話だとすれば、

自分の大切なお子さんを預けたいですか?


預けたくないですよね。

塾でそんなところないといいですよね。

あったら絶対に選らばないですもんね・・・。


さて、ビッグモーターの話を少し続けます。

今ニュースでも少し取り上げられていますが、

経営方針の根幹として

『経営計画書』という存在があります。


すでに、ニュースなどを詳しくご覧になられた方はわかると思いますが、

この『経営計画書』は

ある経営コンサルタント会社の指導(研修)を受けている会社が

自分の会社のその年1年の経営方針を手帳の形にしてまとめて

社員に配っているものなのです。


実は、このコンサルタント会社の話題ですが、

一年前にも話題に出ました。

知床遊覧船の事故の時ですね。


この時もこのコンサルタント会社の話があがりましたが、

今回のビッグモーターの件で、

この経営計画書や、環境整備のことが

ようやく明るみに出た感じです。


そしてその経営計画書の持つ本質のようなものが

今回現れたと私は思っています。


この中に書かれていることは

会社経営方針もそうですが、

それ以上に、

社員はどうあるべきである

というものも書かれていて、

会社(社長の方針)を社員に浸透させるための

一種の聖書みたいなものになっているのです。


経営計画書の中には、

社長(あるいは上長)の命に背かない社員を最大限評価する、

それ以外の社員は評価しないという意味で

『「会社と社長の思想は受け入れないが仕事の能力はある」

⇒「今、すぐ辞めてください」』

との記載があったりします。


その他も

それに似たような記載があったような気がします。


私も一応3校を運営する

経営者という立場もあるので、

(とはいえ自分を経営者と考えたことはあんまりないし、

それらしいことをしていないですが)

会社として同じ方向を向いていこう

という意味では

何となく言わんとすることは分からなくはないです。


ただ、それによって、

社員個々が、

自己の意見を出しづらくなったり、

言えば自己の評価が落ちたり

というような環境になることは間違っていますし、

今回の経営計画書のようなものは、

かなり厳しく社員を押さえつけるものに

他ならないと思います。


また、ビッグモーターのニュースでは、

近隣の樹の伐採、除草剤により店の前の植物を枯らしたりしている

という疑惑が挙げられます。


常識的に考えれば、

公共の物に対して、

何てことをしてるのだと思いますが・・・

もはや常識などということは通用しないのでしょう。


ただ、そうした社員さんたちの行動の原因に

『環境整備』というものの存在があると報道されています。


会見で元社長の口からも少し出ていましたね。


社長ないしは上長の

『環境整備』のチェックで

例えば落ち葉が落ちていたら減点

店内にほこりが少し確認できれば減点

エアコンのフィルタが掃除されていなければ減点

など、店内外の環境について評価をされるわけです。


そしてその減点は人事評価(ないしは罰金など)

にもつながることになるのです。


それで街路樹にまで手を付けるに至ったことは

その評価方法(厳しさ)や、『環境整備』の位置づけが

いかに高いものか知ることが出来ます。 


さてその罰金はじゃあどうするかというと、

上長の判断の元、成績優秀者に再配分したり、

年度末のじゃんけん大会の賞金になったりするわけです。


あ・・・。

じゃんけん大会は、

ビッグモーターでやっていることではなくて・・・。

はい忘れてください。


そんなわけで、

話を戻しますが、

やはりこうした本質いうものは

どこかで露呈してしまうもので、

今回、ビッグモーターの場合も

今までだましだましやっていたものが

一気に噴出してしまった

というわけです。


まあでも、逆に言えば

たとえ中身が伴っていなくても

だましだまし何とか出来てしまって、

こうして何か不祥事がある時に

ようやくわかることということがしばしばです。


本来だったらこうしたところに

客としていくのは避けたいけれど、

事前には分からないですよね。


お客様の方を向かず、

『経営計画書』の方ばかりを向いている、

『環境整備』(しかも評価のためだけの環境整備)だからと

地域のことを考えずに植物を伐採しちゃう。

そしてその罰金の年度末のじゃんけん大会で取り合うような

そんな会社はやっぱり少し避けたいな、

と思う訳じゃないですか。


同じような『経営計画書』『環境整備』の仕組みで運営しているところは

いつか問題を起こしそうだね。

ちょっとそういうところは避けた方がよいんじゃない。

となるじゃないですか。


でもそんな中身はわからない。


ビッグモーター件も

耳心地の良い広告で

大手に関する安心が生まれ

中身は伴っていなかったけれど、

外見の見せ方がいい。

こういう方がやっぱり勝つわけです。


どうしたらいいのでしょうね・・・。


真実を見る眼鏡みたいなものがあればいいのですが・・・。


本当にいいものを選ぶということは難しいな

と思います。


あれ、ところでさっきから

井田個別の塾長、

なんで経営計画書の中身について結構知っているの?

ということですが・・・。


全部ニュースで読んだ情報です。

日々の勉強の成果です。


え?じゃんけん大会?

そんな話しましたっけ?


はい、すみません。

私・・・実はあの『経営計画書』、

実際に見たことあるんですね。


罰金取り合うじゃんけん大会

参加したことがあるんです。


それは、

同じコンサルタント会社の研修によりつくられた

『経営計画書』がとある塾でも使われているからです。


元住吉にもある塾です。

(でも私もいつもの方針通り、

名前を挙げることはしません。

そこで頑張っている生徒さんもいるからです。)


「会社と社長の思想は受け入れないが仕事の能力はある」

⇒「今、すぐ辞めてください」

の記載がどこかのニュースで取り上げられていた時

何だかぞっとしました。


これ、そのまま見たことあるぞ。と。


会社ごとに数字の部分など細部は違うのでしょうが、

今回の報道を見ていて、

このコンサル会社の関わっている

『経営計画書』の中身は

どうやらほぼ一緒の物なようだ

と分かりました。

(私の記憶とも一致するので)


そして『環境整備』のこともしかりです。


少なくとも根幹の部分、

その理念というものに関しては

ほぼ一緒の物だとわかりました。


残念なことに

これを元に運営している塾が・・・あるんですね・・・。


きっとそれは表に現れることはないのでしょうが、

塾の本質として

生徒の方ではなく

この「経営計画書」の方を向いている

のだと思います。

(私も実際にそうした人を多く見てきた

 ということです。)


普段、私は

塾について常日頃

広告ばかりで中身はねえ・・・

と書いていたり、

このコラムでも

「表では良いことばかり言っていて

裏では売り上げのことばかり

という塾もたくさんあることを知っていて、」

などと書いています。


それが、

今回のビッグモーターの件と、

その根幹にあるとされる『経営計画書』の件で、

私がいつも言っているこのような塾が本当にあるということが

図らずも証明されたということにもなるのかもしれません。


それを直接どこかということを

皆さんには伝えられないのが

もどかしいですが・・・。


本当にそういう塾が身近にあるんだよということで、

塾選びには一層注意してもらえればと思います。


こうした根幹を持つ塾に関して、

ビッグモーターのような問題がボロボロ出てくるかはわかりません。

しかし同じような火種は持っているということです。

何か問題がおこらないといいなと思います。


最後に。

私が思うのは、

塾というものは

本来生徒の方を向いているべきものです。

それが根幹であるべきです。

そうでない塾が地域から一つでもなくなることを

私は願うばかりです。


長くなってしまいすみません。

そしていつもの通りまとまりのない文ですみません。


以上です。

長いのに読んでいただきありがとうございます。


追記

こうした会社の中でも

現場の社員さんはとても頑張ってらっしゃる方も多いです。


会社の方針はおかしいなと思いながらも

しっかりお客様(塾であれば生徒さん)の方を見て

戦われている社員さんも多いです。


こうした会社でも

社員一人一人をみれば

捨てたものではないな、

と思います。


ただ、残念な話、

そういうお客様のために働く社員さん、

そういう会社では、評価されないんですよね・・・。


評価されずに降格になったり、

減給になったり。

そんな中働くというのは悲しいものです。


そしてその社員さんは

戦わなくなるか、

辞めていくか、

会社の色に染まっていってしまいます。


環境整備のことも、

恐らく追い詰められて

してしまった方も多いのだと思います。

それはよく考えれば仕方のないことです。


その社員さんにも生活がありますから。


ビッグモーターの中にも

そうして苦労している方がいると思います。


今、同じような経営計画書の元働いている塾の室長さんもしかりです。


そうした社員さん、室長さんたちが、

気を病まず、

自分の責任にし過ぎず、

よりよい道を歩んでもらえることを

願うばかりです。


以上です。

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