塾長の本領発揮?(良い塾・悪い塾のお話)
この文章とても長いです・・・ 5000文字オーバーです。
覚悟して読んでいただければと思います。
井田個別はそろそろ今年度の募集を締め切ります。
本当は夏期講習のチラシ(ポスティング)を準備していたのですが、
生徒が一定数集まったため中止し、
大々的な新規募集活動は終了です。
(とはいってもいつも年に数回ポスティングするだけですが)
次は来年2月にポスティングをする予定です。
そこまでの間
お問合せは紹介の生徒さんや、
コラムなどを読んでいただき
井田個別に興味を持っていただき
どうしても井田個別でという方の
お問合せなどに
対応は限らせていただきます。
ただ、対応できる限りは
精一杯対応させていただきますので、
引き続きお問合せいただければ嬉しいです。
(それでもお断りさせていただくと場合があります。
その際は本当に申し訳ありません。
なお、夏期講習のみの受講は基本的にお断りします。)
ということで、
ここからが私の本領発揮です!
今年もまた、
「生徒のためにどんな塾がいいのか」
「どんな塾がやばいのか」
ということを
客観的に語れる時が来たということです。
すでに今年度の井田個別は
生徒募集のための自塾の宣伝はしなくてもいい状態。
ということは
今後私がこうしたコラムを書くときに
「こういう塾がいいよね。うちはそんないい塾だよ。だから井田個別に来てよ」
とか
「こういう塾はダメだよね。そんなところに行かず井田個別にきてよ」
という自塾の利益のための目的はほとんどなく、
ただ単に
塾というものを良く知る一人の地元の人として
こういう塾はいい、
こんな塾はだめだ
という本当の塾情報を流せるということです。
宣伝目的でない
リミッターの外れた私の
塾選びの本音が書けるわけです!!
さて、
本題に入ります。
どんな塾がいい塾なのでしょうか。
実績か・・・。
雰囲気の良さか・・・。
CMを多くやっている大手の安心感か・・・。
色々な基準があると思うのですが、
私は良い塾かどうかを判断する時に、
一番重要視しているポイントがあります。
もちろん自分の塾の運営でも一番気を付けていることです。
それは
全ての生徒にしっかりと目が行き届いている。
ということです。
これが大前提だと考えます。
ただ目が届いているだけではなく
教室の生徒全員の受けている授業の質や
塾長(校長・教室運営責任者)の生徒に対する力の入れ具合について
生徒ごとに差がない
ということが一番塾の条件です。
そしてそれが
生徒の性格やご家庭の塾への関わり方によって
差が出てしまわないことも重要です。
これは集団であっても、個別であってもです。
そんなの当たり前なんじゃないの?
と思いますが
当たり前ではありません。
悪い塾、
つまり行ってはいけない塾は
この差が著しい塾です。
この差は集団塾によくありがちだと思う方も多いかと思いますが、
個別でもあります。
いやむしろ個別の方がこの差が多いのではないかと
私は経験上考えます。
結局のところ
個別であるにもかかわらず、
集団と同じように
目の届いている生徒
目の届いていない生徒の
ムラが出てしまっている塾が多いのが現状です。
この原因となるのは沢山ありますが
今日あげたいのは3つ。
1つは授業システムの問題。
1つは教室の抱える人数の問題。
そしてそもそもの塾の本質です。
もしもあなたのお子さんが
どうも奥手で、
集団でなかなかうまく質問が出来ないという理由から
集団の塾ではなく個別指導塾を選ばれる方。
塾のこの点を十分気を付けて
塾選びをするとよいと思います。
気をつけないと
結局のところ、
集団塾で抱えていたのと同じ問題を
個別でも抱えるか、
あるいは、ただ、問題点にふたをした状態になることが
往々にしてあるからです。
まず、1つ目
授業のシステムの面。
集団で苦労している子
自分に自信がない子に関しては
1:3(講師1名に対して生徒3人)の塾
は絶対に選んではいけないと思います。
1:3の塾でも
それ自体が悪いわけではありません。
もちろんしっかりと見てもらえている生徒さんは
多くいます。
その塾で成果を出している生徒さんもいるでしょう。
ただ、残念なことに、
そうした、1:3の授業で成果を出している生徒さんは
『ないがしろにされている生徒さん』のおかげで、
その生徒の成績が成り立っているんだ
と思うことがあります。
どういうことか。
1:3の授業では、
結局
生徒毎に指導のむらが出るんですね。
問題はこのむらのしわ寄せです。
このむらのしわ寄せは、
出来る子には来ません。
普段明るい子にも来ません。
よく質問できる子にも来ません。
結局しわ寄せが来るのは、
自信がなさそうにする子です。
なかなか質問が出来なかったり、
自分で何かを能動的に発言できなかったりする子です。
こういう子って
結局1:3の3人目になりがちなんですね。
つまり個別に行っても
結局あまり目をかけてもらえない生徒
になってしまうわけです。
これは本当に個別指導塾あるあるです。
こうした子が個別指導の塾にどれだけいるか・・・。
現状をみると本当に胸が痛みますね。
正直なところ20年以上も個別指導で教えている私から見ると
先生1:生徒2というのが限界だなと思っています。
でも、経済的メリットが勝ることもあるでしょう。
そこでうまくやっていける生徒さんにとっては良いのです。
だって、1:2でも1:3でも関係ないのです。
何故なら、その子は
1:2でも1:3でも集団でも目をかけてもらえる生徒さんだからです。
ただ、一方で犠牲になる子は確実に出ているわけです。
そういう子にとっては
1:3はやはり良いシステムだとは言えません。
2点目。
生徒数が多すぎる個別指導塾についても
この差については大きいと言えます。
生徒数が増えれば
その分講師の数を確保することが必要です。
個別指導塾の多くは
学生講師を雇い、授業の一部または全部を学生講師が担います。
ただ、学生講師が悪いということではありません。
学生講師でもよい講師は多く
がんばっている講師は山ほどいます。
井田個別の合格実績も
多くは学生講師の力によるものです。
ただし、
質の良い学生講師を数多く確保することは
本当に難しいです。
井田個別はこのこともあり、
教室一つの抱える生徒数を少なく制限しています。
授業の質を保つとなると
やはり生徒数を一定に制限しないとできません。
一方で、
とにかく生徒数を増やす塾もある。
そのためには
講師を増やさざるをえないのです。
私はかつて講師面接をする前に
当時の上司よりこんなことを言われたことがあります。
「別に講師なんて2足歩行であればいいから」
・・・怖いですね。
「授業の質」よりも
『講師数の確保』『授業枠の確保』
がなによりも大切だということです。
そのため、
本来ならば
講師にそぐわないような講師も取らなければならない。
ということです。
そしてそのしわ寄せは・・・
もう大体どこに来るか分かりますね。
そうした講師を
『文句を言ってこないご家庭の生徒さん』に
ごまかしごまかし充てていけば
それで成り立ってしまうのです。
これで、
十分な授業の質を担保できなくても
成り立ってしまう訳です。
そして、最後に、塾の本質です。
私が社員として雇われていた個別指導塾でも
教室内の生徒への目のかけ方に差が出るような原因となるような
色々な指導を受けてきました。
例えばこんな感じです。
『その子は週1回だし、
講習(追加のコマ)もそんなに多くのコマ数を取らない生徒だから
そんなに、塾長自体が手厚く力をかける必要はないよね。
塾長は他に見るべき生徒がいるでしょ。』
みたいな。
まあ、実際、塾の中身ってだいたいこんな感じです。
こうした本質を持つ塾というのは少なくありません。
怖いですね。
その子が週1だろうが週2だろうが、
多くの講習を取ろうが取るまいが
本来であればその時間を預けてくれる大切さは一緒です。
もちろん多くのコマをとっている生徒は
多くの授業が出来るので、
その生徒と物理的に多く接する機会が増える
ということは言えます。
これは間違いないです。
でも、講習を取らないから(売り上げに繋がらないから)
この生徒について塾長そんな力をかけなくてもいいよ
みたいなことは間違っていると思うのです。
そんな塾があるのかと思いますが、、、
でも実際にそういう塾はあるのです。
元住吉にも。
だいぶ突っ込んだことをストレートに書いたので
ちょっとびっくりされた方もいるかもしれません。
この3つのことは
なかなか表面化はしないですが、
個別指導塾の大きな問題です。
この情報化時代
そんなひどい塾は淘汰されるんじゃないの?
と思います。
いや、そうでもありません。
こうした塾はそれでも塾は成り立ちます。
こうした塾は
バランスよくやっているのです。
言い換えればごまかし方がうまいのです。
自信がない子って、
「出来ないのは自分のせいだ」と思うんですよね。
悪いことが自分にベクトルが向かう。
自分のせいだと思うから発信もしない。
塾のせいにしない。
つまりこういう子から
その塾が悪い塾だという情報は
流れないわけです。
同じ塾で成績を上げている子がいる。
一部の生徒の受験の結果も出ている。
そうすることで、
「この塾で結果を出している子もいるのだから、できないのはきっと私のせいだ」
などと思う訳です。
酷い時には、親がそれを子供に言ってしまいます。
すると、
自信がない子はますます自信がなくなります。
ますます発信しなくなります。
そして最終的にそのご家庭は悪い個別指導塾のいいお客様になるのです。
さらに、こうした塾が淘汰されない理由のもう1点。
とにかく塾長が営業のプロなのです。
広告費もものすごくかけています。
この2点が相まって、入塾が年間通じて一定数あるんですね。
個別指導塾の
塾の塾長・教室責任者の多くは
営業のプロです。
教育のプロではありません。
基本的には塾長は営業職。
そういう人が塾の窓口になっています。
私も、某個別指導塾に勤めていた時
営業的な研修や
売上を上げるための研修
は山ほどありましたが、
学力や指導面での研修については
2年の間1度もありませんでした。
※ちなみに、その逆で
営業的な研修、売上的な研修を全くせず、
指導的な研修ばかりな塾もあります。
早稲田アカデミーですね。
(いい塾の名前は挙げていきます)
あそこには学生を含めて
指導力の高い講師がたくさん集まっていますね。
体育会系なので、合う合わないはありますが・・・。
多くの個別指導では
こうした営業力に長けた教室責任者(=口のうまい素人)が
研修で繰り返し習い、練習した
『保護者様が塾に惹きつけられるようなうまいこと』
を言って
更には適度に保護者様の不安感をあおって
多くの生徒を入塾させます。
一定の不満や退塾者が出ても
営業力でカバー。
教室運営は安定。
という訳です。
だんだん塾の世界が分かって来たでしょうか。
本来ならばこうしたことに気を付けて塾選びをしたいところですが、
保護者様からみて、
これらを入塾時に判別するのはとても難しいのが現状です。
営業のうまい教室長が窓口であるからなおさらです。
私がここでそうしたことが行われている塾名をあげられればいいのですが、
「そこの生徒には否がない」
「頑張っている生徒さんも一定数いる」
というところで塾名をあげるわけにはいきません。
もどかしい限りです。
ただ、入塾時に気づくのは難しいかもしれませんが
いつでもできることはあります。
それは入った後、
自分の子供にとって
悪い塾だと気づいた時の『方向修正』です。
自信のない子が、
ふと勇気を出して
「この塾じゃだめかもしれない」
と言った時に、
ちゃんと方向修正をすることです。
普段自分に自信のない子のこの一言は
本当に勇気のある一言です。
あるいは保護者様側から
「ちゃんと塾で見てもらえている?」
ということを生徒さん側に問いかけてあげるのもいいかもしれません。
「実は・・・」
と生徒さんが話してくれるかもしれません。
これも方向修正のチャンスです。
こうしてお子さんが声をあげた時に
「実績をあげている塾だから頑張ろう」
とか
「他の生徒がかんばっているのに、
あなたが出来ないのはあなた側に問題があるのでは」
とか
「あと2か月がんばってみよう」
とか言わず
その子が塾でどんな扱いを受けているか
それを見直す時です。
子供の声を信じて
見直してみましょう。
また、こうした時に
塾の面談で丸め込まれることもよくあります。
今までそんなに目をかけてもらっていないのに、
退塾をほのめかすと
面談になってやる気満々でのぞんでくる
教室責任者が山ほどいます。
こうした教室責任者の言葉よりも
我が子が勇気をもって話した言葉を
聞いて欲しいと思います。
そうした方向修正をしっかりとして、
その生徒の時間をこれ以上
無駄にしないようにして欲しいと思います。
すみません。
長くなってしまったので、
まとめます。
自信がない子ほど
集団でうまくいかない、だから集団ではなく個別指導だ。
という安易な考えは本当に要注意だということです。
自塾のことになってしまいますが、
「自信につながる変化を与える」
ということが井田個別の一つのモットーとなります。
これは
学校や社会などで
自信がない子(人)が、
学力、実力をしっかりと持っているのにも関わらず、
自信を持っている子よりも
損をしているなあと感じる場面が多いからです。
そうした自信のない子に
勉強を通じて自信を持てる子になって欲しい、
という思いから来るものなのです。
自分も自信がないことで
損をしてきた方の人間なので、
そういう子に、最大限の力を発揮してもらいたいんですね。
今日書いたお話のように
塾でも
こうした自信がない子が損をしていることがある。
自信がない子にしわ寄せがくるような
そんな社会の縮図をそのまんま表したような塾もある。
そうしたことを無くしたいなあと思ったわけです。
結果として、
井田個別では塾として
自分に自信がないタイプの子たちの
成績向上や
本来の志望校よりもレベルをあげての合格だとか
そういう部分を一番得意としているところです。
最後自塾のことになってしまって申し訳ないですが、
井田個別だけでなく
しっかりと熱意をもって生徒指導にあたられる塾さんも多いです。
皆さんが、
営業第一の塾に引っかかるのではなく、
こうした塾との出会いが多くあることを
心から願っています。
長くなりましたが、
以上、良い塾悪い塾のお話でした。
読んでいただきありがとうございます。
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