生徒募集のお話・・・私が大嫌いだった仕事
井田個別は、現在生徒募集は事実上停止中です。
冬期講習も新規生徒さんに関しましては受け付けておりません。
広告活動についても
この半年チラシは一切作成していないなど、
積極的な新規募集活動は全くしておりません。
現時点では内部生徒の紹介の方のみ対応させていただいています
ただ、それでも、ポツポツと「どうしても」という問い合わせをいただきます。
ありがとうございます。
来年2月に再び新年度生徒を募集するまで、
今しばらくお待ちいただければと思いますが、
中1・中2生に関しては、今から入りたいという方も多いかと思いますので、
コラム等を読んで共感していただけた方や、
どうしても井田個別でという方はご連絡ください。
さて、今日はこの『生徒募集』の話を少し長々とさせていただきます。
この地域にはたくさんの塾があり、
どの塾も生徒募集に躍起になっています。
特に個別指導というのは、
基本的にどこも『売り上げ重視』ですから、
年がら年中募集をしている傾向にあります。
井田個別みたいに、堂々と、
今は新規営業活動に力をいれていません!
なんて言い切っているのは、
ほんの一握りの異端なのです。
また、度々、コラムなどでも書いていますし、
塾の漫画にもしていますが、
私はとても新規入塾営業は苦手です。
新年度など、受験生が抜けた後に、
新規入塾の営業をどうしてもしなければいけない時期は
色々な事を考えて憂鬱です。
例えば、募集活動に力を入れてチラシを配布しても
全然反応がなかったらどうだろうとか、
そういうことを考えてナーバスになります。
それでも毎年集まってくれてありがたいです。
私がこの塾を始める前、
新規問い合わせを取り込むことのみに力を入れていた塾に勤めていた時、
私が一番いやだった仕事があります。
それは訪問による生徒の勧誘です。
塾の訪問営業って、来たことありませんか? 玄関口にピンポーンときて 新しい塾が出来ましたのでご案内です。
ていうあれです。
こうした訪問営業ってもうこの時代では珍しいのですが、
この地域にも訪問営業をする塾があるので、
恐らくこの地域でもその経験をされた方は多いかと思います。
さらりと断れる方であればよいですが、
そうでない場合、どうしても時間がとられてしまいますよね。
必要のないものに時間を取られるのって本当に苦痛です。
ましてや、相手のペースになり、
感覚が狂ってしまい、
本来は不必要かもしれないところ
今すぐ必要なのではないかと思い
流れのままに入塾、
なんてこともあると思います。
実は私も、この訪問営業をやったことがあるのです。
私にとっては苦痛でしかなかったですが・・・。
(そのため・・・という訳でもないですが、井田個別ではそういう訪問営業はしません。
そもそもそれ以外の営業も力を入れていませんね)
訪問営業ですが、どんな方法でやるかというと。
まずは、住所録を元に、地図上の子供のいる家を蛍光ペンでチェックする。
ここで『ん?住所録?』って思った人。
いい引っ掛かりですね。
そう、つまりね、そういうことです。
だってよく考えてください。
本当にランダムに訪問をしているとしたら、これ、どれだけ効率悪いことか。
彼らはどこで仕入れたのやら・・・子供のいる家を把握しているのです。
この時点で勘の良い方は、
『こうした塾は絶対に絶対に入らない方がよい塾』
ということに気づくはずです。
(ですが、なかなかわからない人も多いですよね。)
時間は18:00~21:00頃。
夕飯時またはその近く。
子供のいるご家庭に蛍光ペンが塗られた地図を元に
街に出て、1件また1件と訪問をする。
なるべく子供を玄関口に出してもらう。
不安を一つ聞き出す。
その不安な部分をつぶし、塾に足を運んでもらう。
少しでも話を聞いてもらえそうなご家庭は必ず体験日を設定まで粘る。
子供がどうあれ、マニュアルに従って、進めていけば
それで「引っかかる」ご家庭は必ず出てくる。
ああ、今思い出すだけでも、
全く自分のしたい仕事とは全く異なり
苦痛でした・・・。
もちろん時間をとっていただいた方には
精いっぱい対応しましたが、
それでも、仕事のほとんどが生徒集めに力がそそがれているので
モヤモヤはずっと残ります。
私は子供を成長させることは好きなのですが、
生徒を集めるということに時間を使うのはどうも性に合いません
もちろん、ある程度の子供に集まっていなければ
塾としては成り立ちませんが、
だからと言って
名簿を元に突然訪問し、『感覚を狂わせて』まで
自分の塾に来てほしいとは思わないのです。
井田個別では、地域へのポスティングが主な周知活動
そこで、興味を持ってくれた人や
紹介で来てくれる人が通ってくれればよいわけです。
こんな感じで、
訪問営業をやっている塾と私の井田個別では
やはり考え方が大きく異なります。
何度も書いてありますが、
私は生徒を集めることについては無関心に近いです。
しかしそれは新規の方が来てくれることがうれしくないということとは全く違います。
自分のやり方でやっていて生徒が集まってくれるのは嬉しいです。
何なら、
生徒を無理やり勧誘するようなことをせず、
塾を安定運営できているわけですから、
塾としてはあるべき姿になっていると思いますし、
負けず嫌いで頑固者の私としてはとっても気持ちがいいわけです。
そういう訳で、
今の私のしていることは
塾としても本来の形
自分にとっても、
とても精神衛生上いい仕事になっているわけです。
さて、ではどんな塾が優れているかという話もします。
すぐ引き合いに出しますが、
元住吉の鈴木水産さんの上にある
STEPさんを見てください。
まず看板に書いてあるの受付時間
何時までだと思います?
受付時間18:00までです。
ん?塾って夜やっているものじゃないの?
もちろん、塾は夜営業しています。
しかし、それは生徒を指導する時間です。
つまり、STEPさんのこの時間設定は
生徒の授業をしている時間帯は
一切対応いたしません。
という現れそのものなのではないかなと思います。
そしてさらには冬期講習からの中3は基本的に受け付けない。
これはうちも同じで、今いる受験生をいかに大事にしているかが分かります。
あ、けっしてSTEPさんからお金をもらっているわけではないですよ。
むしろ、同じ塾ですから生徒の獲得という面では
ライバル関係にあります。
ただ、いいものは良いと言いたい。
(変なものは地域にはびこって欲しくない。)
私は本当にこのSTEPの受付時間については感動したんです。
という訳で、
新規営業に力を入れているのか、
それとも内部生の指導に力を入れているのか。
これは塾の大きな本質の違いです。
今、受験生が大変な中、
教室長が募集に躍起になっている塾。
確かに生徒は集まるのかもしれませんが
その力の入れどころって、塾として果たして・・・・。
そういう訳で今日のコラムはおしまいです。
Comments